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リレー小説TLその頃おばあさんはについて

リレー小説TLでお爺さんが芝刈りに行っている間のお婆さんのお話です
突飛な展開にしてもOK

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「リレー小説TL」
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hcGUS2 2日前
「ばばばばあさんや!!!」 向こうから動揺しきったおじいさんが駆け寄ってきました 「やれやれ騒々しい、一体どうした?」 眉間に皺を寄せておばあさんは言います 「どうしたもこうしたもあるか! こんな遅くに川なんぞ出かけてからに」 「じいさんや…、わしをみくびるでないぞ? それより喜べ、今日は熊鍋じゃ」 「はぁ?! 熊鍋とな! 一体どうして」 「つべこべ言わずに帰るぞ」 「それよかばあさんや」 「なんじゃまだ何かあるのかえ?」 おばあさんはウンザリ顔で思わず舌打ちをしてしまいましたが、おじいさんはそれどころではありません 「なんで我が家でタヌキが粥の番をしておる? しかも喋るときてる。おかしくはないか?」 おばあさんは (鬼公め、ちゃんと化けて言いつけを守っておるな。あとで褒めてやろうかの) 小さく笑いながらおじいさんに 「今の時代、何があってもおかしくなかろうて。ほれ、帰るぞ」 「あ、ばあさんやそんな引っ張らんでも」 2人はすっかり暗くなった川辺から、我が家へと帰りました
0z1ncB 7日前
「さぁてと…、そろそろ帰るとするかね」 吸っていた煙草を携帯灰皿の中で揉み消し、おばあさんもまた家路につくのでした……
yBsOy5 7日前
おばあさんはマッチを擦り、煙草に火を点けました。 「ふーっ…」 気怠げ、いや、解放されたような表情で吐き出した紫煙はゆっくりと円を描きながら空へ立ち上っていきました。
KdrQed 11月23日
震える足を叱咤しながら"それ"の側へと近寄ります。枯葉色の着物は、明り取りの油をケチったお婆さんが、漏れ入る月の光を頼りに針で指を刺し刺し縫ったものでした。 間違いようもなくお爺さんの……ということはつまり…… 「またお前かーーーっ!!!」 お婆さんは叫び、手に持っていた暗器を振り下ろします。 「カッカッカ!引っかかったか?」 「おのれは何をしとるんじゃ!!粥はどうしたッ!」 なんとまたしても鬼が化けていたのです。構ってちゃんもいいところです。 「その着物、わしが18の年に爺さんに縫ってやったものじゃないか。田畑のカカシからぶんどってきたね?ちゃんと元に戻しておくんだよッ!」 よっぽど腹立たしかったのでしょう、お婆さんは鬼を20ほども打ちましたので、さすがの鬼もやりすぎたかな…と思いました。 「…しかしちょうど良かった。お前、その熊を家まで運んどくれ。手間が省けたよ」 鬼は"しまった"という顔をしましたが、お婆さんがまた暗器を振り上げようとしたので、大人しく熊を担ぐとのっしのっしと帰っていきました。 お婆さんは鬼の姿が見えなくなってから、人知れず安堵のため息をついたのでした。
XrSRkK 11月23日
ふっ、と空が光った気がしました。 雷かと空を見上げましたが、日の沈みかけた空には切れ切れの雲があるのみ。 雷はもちろん雨が降る様子すらありません。 気のせいか、と熊に目を戻すと、そこにはおじいさんが倒れていました。 まさか…まさか…。 確認しなくては。早く行かなくては。 足を踏み出そうとしても、身体が前に進んでくれません。 そんな…。 一歩。 見たくない。見たくない。 いや、おじいさんのはずがない。 熊だったじゃないか。そうだ、熊だ。間違いない。 また一歩。 指先は急に冷え始め、ひざに力がうまく入りません。
nuUVqX 11月22日
巨大な熊が現れました 熊は唸り声をあげながら、おばあさんの方へと近づいてきます おばあさんは小さく息をつくと、懐から暗器を取り出し戦闘態勢をとります 熊は立ち上がって鋭い爪をおばあさん目掛けて振り下ろしました 「遅いわ!」 一瞬の隙をついておばあさんは熊の急所めがけて一撃! 熊はその場で力尽きてしまいました 「ふん、献立を変更するかの」 夕飯は熊鍋になりそうです
yEIYwk 11月22日
川に着くと、お婆さんは昨日のうちに仕掛けておいた筌(うけ)を引き上げました。中には小さなフナが5〜6匹とドジョウがいくらかかかっています。中身を魚籠に移し、筌をもう一度沈めておこうとしたその時…
nuUVqX 11月22日
「熊? そうかい、せいぜい気をつけるさね」 おばあさんはそう言い残し川へと向かうのでした
yEIYwk 11月22日
途中で野良仕事帰りの田吾作どんに出会いました。田吾作どんが慌てて言うには、 「婆さん、今日はやめときな。川向こうに熊が出たってよ」
nuUVqX 11月22日
「…ちっ」 舌打ちとともにたぬきは姿を変えました その姿は先程の異形の者の姿です 「なんだいお前は。さっきの鬼公じゃないか。とっとと消え失せたんじゃなかったのかい。そんなにこの婆を見くびっているのか」 「ふん…、婆1人じゃ危なかろうと姿を変えて戻ってやったというのに、なんて口の利き方だ」 素直じゃない鬼はつい、減らず口を叩いてしまいます 「その割にはタヌキ汁にされかかっていたじゃないかね。笑わせんじゃないよ」 おばあさんにニヤニヤしながらそう言われ、鬼はぐうの音も出ないようでした 「さて、と。わしも暇じゃない、川へ行って魚を釣りに行こうかね。じいさんの夕飯のおかずをこしらえてやらにゃならんでな」 「おい婆、日も暮れてきたのに川へ行くのか」 鬼は少し心配しながら言いましたが、 「わしはそんなやわじゃない。ほれ」 おばあさんの懐には玄人顔負けの暗器が 「…くえない婆め」 「ふふん、昔取った杵柄じゃ。お前はたぬきに化けて粥の番をしておれ」 釣り道具を片手に、おばあさんは家を出て川へと向かいました
evg8eH 11月22日
「ほう、器用なもんだねぇ。お前は包丁も使えるのか」 「ええ、時々里に降りて、人間のことを勉強してるんです」 へぇ、そうかい…と感心した声を上げつつ、おばあさんは背を向けました。 「ところで」狸に背を向けたおばあさんは言いました。 「なぜお前は人の言葉が話せるんだい」 振り返ったおばあさんの手にはすりこぎが握られていました。
QtK0tP 11月22日
狸は満足そうに胸を張り、ふんっ、と鼻を鳴らしました。
T5XCCB 11月21日
「ところで親方、この粥はアワとヒエばっかりですねぇ。ちょっと菜っ葉なんかも足したらずっといいんじゃないですかねえ」 「好きにおし」 ということで、狸はお勝手にあった大根の葉やらカブの切れっ端なんかをトントン刻んで粥に足したので、お粥がすこし豪華になりました。
GkX3mz 11月21日
「どなたかな?」 「た、助けてください!」 切羽詰まった声に思わず戸を開くと、足元に丸くてふわふわしたものが それは、たぬきでした よく見るとあちこち青や赤いアザをこしらえています 「なんだ、たぬきか。大方タヌキ汁にでもされかかったのを逃げ出してきたんだろう?」 そう言いながら、おばあさんはフンと鼻を鳴らしてみせました 「そ、そうなんです! お願いですから助けてください!!」 その場で深々と頭を下げて懇願しました 「うーむ、助けてやらんこともない」 「え?! 本当ですか!」 おばあさんはニヤリと笑うと、 「わしのことを『親方』と呼べ」 「は、はい親方」 たぬきは分からずながらもおばあさんを親方と呼びました おばあさんはうんうんと頷き、家の中に入れてやります 「お前は今日からわしの手下だぞ。まずはこの粥の番をせい」 たぬきを粥の入った鍋の前に連れて行ってそう言いました 「はい! 何でもやらせていただきます」 たぬきはニコニコしながらお粥をかき混ぜ始めました
T5XCCB 11月21日
鍋を囲炉裏に移すと、やれやれ膝が痛いだのなんだの言いながらお椀によそって食べ始めました。 するとそこへ、トントンと戸を叩く者があります。
GkX3mz 11月21日
異形の者は忌々しげに舌打ちをすると、 「相変わらず口の減らない婆だな。いつしかその首かっ切ってくれるわ」 粥を煮るお婆さんの背中を憎々しげに睨み、姿を消しました 「…ふん。やれるもんならやってみな」 ニヤリと笑うお婆さん その昔のことを思い出しての嘲笑なのでしょうか 煮えたぎる粥に塩をひとつまみ
ykcLsR 11月21日
「なんじゃ…お前だったのか」 おばあさんは構えたすりこぎを下ろすと、ゆっくりと元の位置に戻しました。 「気味の悪いものに化けよってからに。そろそろ爺さんが帰ってくる。いつまでその姿のままでいるつもりか」 忌々しげにそう言うと、おばあさんは煮立ち始めた粥に目を戻しました。
GkX3mz 11月21日
どす黒い紫色の煙が立ちこめて、その煙はみるみるうちに形作って行きます 「ななななんだいこれは?!」 びっくり仰天のお婆さんは驚きを隠せません すぐ側にあったすりこぎを片手に戦闘態勢をとります やがて煙は消え、そこには角の生えた異形の者が姿を現しました 「お前か? 俺様の大事な左手を火にくべたのは…」 一見若そうなその者は、お婆さんをじろりと睨みそう言いました
zMi801 11月20日
すると、なんということでしょう! 火の色がみるみるうちに変わっていくではありませんか。
4r9OKm 11月20日
「きっとお爺さんだね。まったくあの人はなんでも溜め込んじまうんだから」 お婆さんはぶつくさ言いながら土間に降りると、昼飯の粥を温めていたかまどの火の中に箱ごとそれを突っ込みました。
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